SMにおいてもっとも大事なことは信頼関係です。そして、その信頼関係を築いて育んでいくのにもっとも大事なことは会話です。たくさんのSMグッズをもっているだの、緊縛技術がうまい(プロ並みとなるとまた話は別ですが)だのよりも、会話で相手の気持ちをつかめる人ほど良いS男になれます。
そういう意味でも、何度もお伝えしておりますが粗暴なだけのにわかS男は中級者以降のかたにはまったく人気がありません。なぜなら会話が成り立たず、一方通行になってしまいがちだからですね。きちんと会話のキャッチボールが出来てこそ信頼関係が深まるのです。
といっても、なにも難しい話ではありません。プロの営業ではないのですから、会話を盛り上げる小話をいくつももつ必要はありませんし、心理学などを学ぶ必要もありません。必要なコツとしてはたったのこれだけ
- 質問をする
- 質問の答を聞く
- それについて話す
これだけでいいんです。この「質問→聞く→話す」の流れさえできればいいんです。質問しただけで終わったり、こちらがずっと一方的に話していたり、相手が質問の答えを話しているのにそれをさえぎって自分の話を始めたり……そういった、会話の流れをぶった切るようなことはNGです。
会話が大事なのはメールでも、会ってからでも
出会い系に不慣れな人は会うまでのメールに全身全霊をかけて何十分も時間をかけて文章を練りあげてしまいがちですが、実はそこまでしなくてもいいんです。なにしろ、会うまでのメールは準備運動のようなものですからね。力を入れて本気を出すのは会ってからの本番に残しておきたいものです。
だからといって完全に手抜きをしてしまうのもよくありません。ここで会った時に使えそうなネタをいくつか仕込んでおくとぐっと楽になるし、会ってからの会話も盛り上がったりします。いかに気分を高揚してもらうか、いかに自分に興味を持ってもらうか、という感情が大事なのです。
なにしろSM出会い系はセックスまでに時間がかからなすぎるのが利点でもあり、問題点でもあります。一般的な出会い系であればおそらく3回目のデートあたりでセックスにいたるのが平均的かと思いますが、SM出会い系では初回のデートでセックスまでいくのが日常茶飯事ですからね。
ただ性欲を解消したいだけならそれでもいいのですが、相手のことを知るための時間が少なすぎる、というのが問題点です。ある程度、SMに熟練してくると精神的なつながりのほうを重視するようになりますからね。
わたしは「おっ、これは……!」と思えた女性にはあえて初回のセックスはスルーするようにしたりもしています。そのほうが長い付き合いになる可能性が高いからです。SMプレイありきの関係ではなく、ふつうの恋人同士からはじまるという、当たり前のようでいて珍しいスタートをきることで特別感を演出してみるというわけです。
やっぱり人気のS男タイプは紳士な男
これまでいろんなM女さんと関係をもってきましたが、どんなS男が理想か?という質問には多くの人が紳士的で優しそうな人、という答えが多数派でした。普段はそういうSMプレイとはまったくイメージが結びつかないところから、優しい声でハードな調教をされてみたいという、ギャップがいいらしいんですね。なので、わたしもSM出会い系を始める前と今とではだいぶ丸くなったように思います(笑)
紳士的で優しそうなイメージというのは見た目からくるものではなく、話し方や仕草などからくることが多いんだそうです。ゆっくりと丁寧なしゃべり方をするだけでも、イメージはだいぶ変わりますからね。逆に早口でせわしない言動の人というのはどうしても賢くは見えませんからね。
それを心がけた上で、効果的な会話というものを構築していきましょう。女性というのは往々にして聞くよりも話すことのほうが好きです。それについてはもう疑う余地はないですよね。なので会話のバランスとしては「聞くほうを7、話す方を3」くらいの配分がベストかと思われます。
女性は自分のことを話したいですし、自分のことに興味を持ってもらいたいんです。そして話すこと自体が目的なので、こちらからの返答というのはあまり期待していません。たとえば悩み相談という形で話されると、男としてはどうしても解決策などを提案したくなるのですが、それは野暮なことなのです。なぜなら、女性はそんなことを望んでいないのですから。
ただ、いくら話すのが好きだからといって聞いてばかりではダメです。ちゃんと聞いているよ、というアピールをするためにも会話の何かしらを拾ってオウム返しをすればいいのです。
たとえば、ちょっとした愚痴をこぼされたとしましょう。その時点で割とどうでもよく面倒ではあるのですが、ココはぐっと我慢です。
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”nayami-w2-l”]「最近、仕事で失敗しちゃって上司からすっごい怒られちゃったの」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”left” color=”blue” badge=”” illst=”nayami-m1-l”]「そうなんだ、それは大変だったね」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”normal-w2-l”]「うん、大変だったの!ナンヤカンヤって理由があるのに、一方的に怒るからほんとムカついちゃって」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”left” color=”blue” badge=”” illst=”check-m1-l”]「ナンヤカンヤあったのに、一方的なのはムカつくよね!」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”douzo-w2-l”]「だよね!誰だってミスはあるのに、ひどいよね!」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”left” color=”blue” badge=”” illst=”douzo-m1-l”]「ほんとひどいね!◯◯ちゃんは悪くないよ!」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”yorokobi-w2-l”]「うん、ありがとう!」[/illust_bubble]
……とまあ、こんな中身の無い会話でいいんです。男同士でこんな会話をしていたらものすごい不安にかられるかもしれませんが、女性相手であればコレでいいんです。以下に、悪い例も載せておきましょう。
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”nayami-w2-l”]「最近、仕事で失敗しちゃって上司からすっごい怒られちゃったの」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”left” color=”blue” badge=”” illst=”normal-m1-l”]「そうなんだ、どんな失敗したの?」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”nayami-w2-l”]「えっと、△△のことを忘れててそれを報告してなかったの」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”left” color=”blue” badge=”” illst=”normal-m1-l”]「そっか、じゃあ次から忘れないようにメモしておくといいね」[/illust_bubble]
[illust_bubble subhead=”” align=”right” color=”red” badge=”” illst=”nayami-w2-l”]「あ、うん……そうだね。そうするね」[/illust_bubble]
これはたしかに正論ですし、解決策としては最善なのですが女性相手の会話としてはてんでダメです。結果的に、女性側がメモをとることすらしないダメ社会人、のようになってしまっていますからね。まあ実際そうなんですが、これでは女性側は叱られた、という印象を持ってしまうわけです。
よくいわれますが、女性は感情や共感を重視します。男性は理論的で合理的な考えを重視します。なので噛み合わないのは当然なのです。こういった場合は男性が女性に合わせるほうがなにかとうまくいく
とくに初対面の女性であればなおさらです。第一印象というのは最後まで尾を引く大事なものですからね。相手に好感を持ってもらうためにも、会話での印象を良くしてより良い信頼関係を築き、真のSM関係を築ける相手を探しましょう。