当たり前の話ですが、人は苦痛を感じることを嫌がります。誰だって殴られたくないし、首を絞められたくはないですよね。それを続けられたら生命の危機に関わるということを知らせるためのサインとして苦痛があるわけですから、誰だってそんな思いをしたくないのは当然です。
ですが、実際問題として苦痛系のプレイを好き好んで行っている人は多数います。芸能人でもMプレイをこよなく愛する人は多く、有名ドコロではダウンタウンの松本人志、有吉弘行、千原ジュニアなどはMプレイ大好きを公言しており、都内のSMプレイを楽しめるお店でよく遊んでいるそうです。
特に松本人志のMプレイ好きは尋常ではなく、女王様キャラとして売り出し始めていたにしおかすみこが取材としてSM店舗を回っていた際、ほとんどのお店で松本人志は常連客だったそうです。そのお気に入りのプレイを聞いたところ「絶対服従 監禁便器コース」というめちゃくちゃハードなものだったため、にしおかすみこはドン引きしたとか(笑)
このように、ハマる人はとことんハマってしまうほどの魅力が苦痛系プレイにはあるわけです。では、なぜ苦痛が快楽になるのか?一般的にはなかなか理解できないかもしれませんが、きちんとした理由や仕組みがあるのです。
SMプレイにおける快楽はセックスのそれとは全くの別物
セックスは気持ちが良いものです。これについて異論を唱える人はほぼいないでしょう。みんなだいすきですよねセックス。なぜ好きかといえば、やはりしていて気持ちが良いからでしょう。そこに快楽が伴うからですね。
SMが好きというひとも、基本は同じことです。そこに快楽を見出しているからですね。ではなぜ、痛み・苦しみ・恥ずかしさ・辛さ、といった日常生活においてはできるだけ受けたくない、快楽とは真逆にあるものを求めるようになるのか…。それはまさに、快楽とは真逆にあるからこそ、快楽へと繋がるわけです。
例えば、冷えきった手で人肌に触れると、とても暖かく感じますよね。でも常温の部屋にいる時に人肌に触れても、
苦痛が快楽に変わるその仕組みも同じことです。痛くて苦しい思いをした直後に快楽を受けると、ただ普通に快楽を受けるよりも何倍も気持ちよく感じるのです。
試しに、自分の太ももやお尻をベルトかなにかで数発叩いてみてください。当然、痛いですよね?ヒリヒリしていることでしょう。では、その部分を指先で優しくそっと触れてみてください。なんだか敏感になっている部分にそっと触れるものがあると、それだけでビクっとしたり気持ちよく感じませんか?苦痛系プレイが快楽に変わるのは、基本的にはこの原理を応用しているからです。
苦痛系プレイを始めたいのであれば…
まずはこの原理をパートナーに説明してあげてください。先ほど自分でしたように、軽い苦痛を与えた後に、たっぷりと愛撫をしてあげて快楽を覚えさせてください。それを続けることで、「苦痛の後には快楽が来る」ということを体に覚えさせることが出来ます。これはまさに調教といえる行為ですね。
大事なのは、ゆっくりと根気強くし続けることです。焦って無理に先を急いでしまっては、快楽を覚える前に苦痛だけを感じてしまい、もう痛いのはヤダ!といった風に拒絶されてしまいかねません。調教というものは時間がかかり、根気がいるものです。S側に求められるのは、まさにこういった忍耐力なのです。